漢方処方学
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滋陰至宝湯(じいんしほうとう)|漢方解説

はちみかん
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構成生薬

当帰、芍薬、甘草、麦門冬、陳皮、白朮、知母、茯苓、薄荷、地骨皮、香附子、柴胡、貝母

麦門冬→肺に潤いを与える

当帰、芍薬→血の産生を助ける

陳皮、茯苓、白朮、甘草→脾胃の働きを助ける

柴胡、香附子、薄荷→気の巡りを改善する

地骨皮、知母、貝母→熱を除く

特徴

  • 体力が低下している人の、慢性化した乾いた咳に用いる。
  • 加味逍遙散と似た使い方をすることがある。

滋陰至宝湯は気の巡りを改善し不定愁訴(神経症や不眠など)に対し、加味逍遙散と似たような使い方をすることがあります。

似た漢方薬に注意

滋陰至宝湯と似た名前の漢方薬に、滋陰降火湯というものがあります。

※薬剤師の先生方は調剤の際はご注意ください。

(参考)

奥田拓男「最新生薬学 第2版」 株式会社 廣川書店、平成23年8月発行

川添和義「図解 漢方処方のトリセツ 第2版」 株式会社 じほう、2021年9月30日発行

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漢方薬剤師
こんにちは、漢方薬剤師のはちみかんです。 普段は薬局で薬剤師として働いています。 漢方医学・東洋医学が大好きなので、みなさんと一緒に学びを深めていけたら嬉しいです。
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