薬剤師国家試験 第107回-問214,問215 | 過去問解説
薬剤師国家試験問題 〈第107回-問 214,215〉
25歳女性。妊娠なし。最近、便秘気味のため一般用医薬品を求めて薬局を訪れた。薬剤師が症状を確認したところ、ふきでもの(にきび)や食欲不振もみられた。一方、吐き気や腹部の痛みはなかったことから、以下の一般用医薬品を勧めた。
大黄甘草湯エキス顆粒 12包入り(6日分)
成分・分量
本品 2包(3.75g)中、以下の割合の大黄甘草湯エキス(1/2量)0.75g を含有する。
日局ダイオウ・・・・・2.0 g 日局カンゾウ・・・・・1.0 g
問 214
この女性から当該医薬品の成分について聞かれたため、薬剤師は便秘の改善に関係する成分は[ A ]であることを女性に伝えた。[ A ]の化学構造として、適切なのはどれか。1つ選べ
問 215
薬剤師は、この女性に「主に[ A ]によって[ B ]が起こることがありますが、心配ありません。」と伝えた。[ B ] に入るものとして、適切なのはどれか。
1つ選べ。
1 発疹
2 尿の橙色への着色
3 手足の脱力感
4 筋肉痛
5 激しい腹痛を伴う下痢
解答・解説は下へ
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【解答】問 214 2 問215 2 尿の橙色への着色
【解説】
問 214
1 グリチルリチン酸:甘草に含まれる成分
2 センノシドA:センナや大黄にに含まれる成分
3 バイカリン:オウゴンに含まれる成分
4 エフェドリン:麻黄に含まれる成分
5 β-カロチン:ニンジンなどの緑黄野菜の色素成分
問 215
センノシドを含有する薬剤を服用すると、センノシドやその代謝物のアントラキノン誘導体が反応し、尿が赤っぽく着色することがあります。
また大黄の副作用に下痢がありますが、人によっては体調を崩す場合もあります。
「5 激しい腹痛を伴う下痢」を選択した場合、そのあとに「心配ありません」という言葉が続くのは不適であると考えられます。
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第107回薬剤師国家試験問題及び解答(令和4年2月19日、2月20日実施) |厚生労働省 (mhlw.go.jp)