漢方薬・生薬認定薬剤師
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漢方薬・生薬認定薬剤師 2019年 問3

はちみかん
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問3 次の5種類の天然物が含まれる生薬名をカタカナで答え(【15】-【19】)、その生薬に関する情報(性状と調整法、その生薬が含まれる漢方処方における使用上の注意事項)を下から選び、該当する箇所にその記号を正しく当てはめなさい(【20】-【29】)。

生薬の性状と調整

【ア】秋に地下部を掘り起こし、母根および子根を収穫し、塊根を乾燥する。この塊根について、高圧蒸気処理などの方法により減毒加工する。

【イ】秋に堀り上げ、芽、小根を除き根とストロンに分け、乾燥(皮付き)または乾燥前にコルク層を剥ぐか、削去する。ほぼ円柱形を呈し、外面は暗褐色~赤褐色で縦じわがあり、しばしば皮目、小芽およびりん片葉を付ける。周皮を除いたものは外面が淡黄色で繊維性である。弱いにおいがあり、味は甘い。

【ウ】草質茎を刈り取り、天日干しする。細い円柱状の茎で、淡緑色~黄緑色である。外面に多数の並行する縦溝があり、節には小さいりん片状の葉がある。僅かににおいがあり、味は渋くて僅かに苦く、やや麻痺性である。

【エ】秋に掘り起こし水洗いして乾燥する。外面は淡褐色~褐色で、深いしわがあるものがある。折りやすく、折面はやや繊維性である。特異なにおいがあり、味は僅かに苦い。

【オ】長卵形又は円柱形を呈し、しばしば横切又は縦割りされる。特異なにおいがあり、味は僅かに渋くて苦い。かめば細かい砂をかむような感じがあり、唾液を黄色に染める。

その生薬が含まれる漢方処方における使用上の注意事項

【カ】発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常などがあらわれた場合には、その配合された漢方薬の処方を中止し、速やかに胸部X線などの検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与などの適切な処置を行う必要がある。

【キ】食欲不振、悪心、嘔吐などの消化器症状のほか、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、精神興奮作用が現れることがある。狭心症、心筋梗塞などの循環器系の障害のある患者、高血圧症の患者、甲状腺機能亢進症の患者には慎重に投与する必要がある。

【ク】心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ、悪心などがあらわれることがある。虚証に用いる処方であり、体力が充実し、のぼせが強く、赤ら顔の患者に用いると副作用が現れやすいので慎重に投与する必要がある。また、妊婦への投与も慎重を要する。

【ケ】腹痛、吐き気などの症状が現れることがある。体力が著しく衰えて胃腸が虚弱な場合、あるいは下痢や軟便症状が続いている患者には慎重に投与する必要がある。また、早流産を誘発する可能性があり、妊婦や妊娠している可能性のある婦人、授乳中の婦人には慎重に投与する必要がある。

【コ】低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫などの偽アルドステロン症があらわれることがあるので、血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与などの適切な処置を行うことが必要である。

エフェドリンセンノシドAグリチルリチン酸アコニチンサイコサポニン
生薬【15】【16】【17】【18】【19】
性状と調製法【20】【21】【22】【23】【24】
使用上の注意【25】【26】【27】【28】【29】

解答・解説は下へ


【解答】 

エフェドリンセンノシドAグリチルリチン酸アコニチンサイコサポニン
生薬【15】マオウ【16】ダイオウ【17】カンゾウ【18】ブシ又はカコウブシ【19】サイコ
性状と調製法【20】ウ【21】オ【22】イ【23】ア【24】エ
使用上の注意【25】キ【26】ケ【27】コ【28】ク【29】カ

【解説 】

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こんにちは、漢方薬剤師のはちみかんです。 普段は薬局で薬剤師として働いています。 漢方医学・東洋医学が大好きなので、みなさんと一緒に学びを深めていけたら嬉しいです。
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