漢方とは
漢方とは漢方医学の略称です。
漢方と聞いて「葛根湯」とか「薬局でもらう苦い薬」、いわゆる漢方薬をイメージする人が多いと思います。
ただ本当の漢方は薬に関することだけではありません。
巷では「漢方=漢方薬」として使うことが多いですが、本来は「漢方=漢方医学」です。
薬以外にも食事に関する薬膳や針やお灸を使った鍼灸なども漢方に含まれます。
[st-kaiwa6]しかしながら、実際の医療現場でも「漢方」といえば「漢方薬」を指すことが多いですね。
漢方薬って結局なに?
漢方のうちの薬に関するものを漢方薬と呼んでいます。
漢方薬とは複数の生薬を組み合わせて作られた薬です。
漢方薬にはドラッグストアやネットでも買えるものもあります。
また医師が患者さんの治療に必要だと判断した場合には、医療機関で処方されることもあります。
漢方は中国の医学ではなく日本の医学です
そもそも漢方とは中国の医学と思っている方が多いのではないでしょうか。
「漢方=中国の医学」というのは半分正解で半分間違いといった感じです。
実は、漢方は日本の医学なのです!
昔、中国は「漢」と呼ばれてたということは歴史の授業で聞いたことがある人も多いと思います。
漢方医学いわゆる漢方とは、中国から伝わってきた医学のうち「日本で発展してきた医学の総称」です。
中国(漢)の方から来たので漢方という呼び方になっています。
もともとは中国からはいってきた医学ですが、それが日本の風土や気候に合わせて変化していきました。
漢方を英語で言うと…
「漢方」と英語の辞書で引くと “Chinese medicine” と書かれていることがあります。
しかし漢方とは中国の医学ではなく、日本の伝統的な医学です。
正確に英訳すると”Chinese medicine”ではなく“traditional Japanese medicine”です。
また“Kampo”と発音そのままで使われることもあります。
ただ私自身は外国人の方と英語で話をするとき、便宜上わかりやすいように”Chinese medicine”ということはあります。
まあ日常会話レベルの英語であれば伝われば良いですし、逆に “traditional Japanese medicine” と言っても伝わりにくいと思います。
(参考文献)
奥田拓男「最新生薬学 第2版」 株式会社 廣川書店、平成23年8月発行